皆さん、こんにちは!
健康管理に関する新しい制度、「セルフメディケーション(自主服薬)税制(医療費控除の特例)」についてご存知ですか?
この制度、実はかなり利用しやすくなりました。
「セルフメディケーションとはそもそも何か分からない」
「どんな制度なのか知りたい」
という方に向けて徹底解説のブログ記事を作成しました。
今回は分かりやすくお伝えすることを目的として書きましたので、疑問や不安を抱えた皆さんのお役に立てればと思います。
それでは早速解説に参りましょう。
この記事は協会認定の登録販売者が執筆しました。
セルフメディケーションとは
セルフメディケーションとは、個人が自己責任で医薬品を購入し、健康管理を行うこと。
自分自身の健康状態を考え、軽度な身体の不調であれば自分で選択し手当てすることとも言えます。
薬局・ドラッグストアで処方せんなしで購入できる一般用医薬品(OTC医薬品)を適切に利用し、自分の健康を管理をします。
要するに病気の予防や体調管理を自分で行い自分を守ることを意味します。
例を挙げると、熱やせき、鼻水など風邪の症状が出た場合に市販のかぜ薬を飲んで症状を緩和させたりすることです。
このセルフメディケーションがきちんとできていれば、自身の通院による医療費をかなり抑えることができるようになるのです。
セルフメディケーション税控除とは
簡単にお伝えすると、薬局やドラッグストアで購入できる医薬品(OTC医薬品)の購入額が一定の額以上になった場合、課税所得から購入費用を控除する(差し引く)制度です。
要は、節税ができるお得な制度と言えます。
具体的な数字を使ってもう少し詳しくお伝えします。
本人または(生計を共にする)家族が薬局やドラッグストアで購入できる医薬品(OTC医薬品)を購入した場合、その年間の合計額が税込12,000円を超えた分(上限88,000円)について、控除とすることができます。
確定申告による申告になりますので、1年間(1/1~12/31)での購入分に適用されます。
この制度の背景も少し解説すると、医療費の増加が挙げられます。軽い症状の病気ならば、診療所などの医療機関を受診するのではなく、薬局やドラッグストアで購入できる医薬品(医療用医薬品と同じ成分を含んだ市販薬)を利用して自身の健康管理をすることで、医療機関に受診することでかかる医療費を削減してもらいたいという意図があります。
また、税控除というメリットを活かしつつ、「セルフメディケーション」に関心を持ってもらい、自身の疾病予防や健康の管理意識を高めていきたいという考えもあるといえます。
自己の健康管理と医療費の削減を目的とした、消費者の皆さんにメリットのある制度なのです。
「セルフメディケーション税控除」を利用できるのは誰?
これだけメリットのある税制ですから、対象者もきちんと定められています。
以下でしっかり確認しておいて下さい。
この制度の対象者となるのは、以下の4つの条件を満たしている必要があります。
①所得税、住民税を納めていること。(住民税非課税世帯は対象外)
②確定申告する年(1月から12月までの1年間)に、対象となる薬局やドラッグストアで購入できる医薬品(OTC医薬品)を購入した合計額が12,000円(税込)を超えていること。
③医療費控除を受けていないこと。(セルフメディケーション控除との併用はできません)
④確定申告する人が申告対象となる1年間(1月~12月)に下記の健診など、健康のための取り組みを受けていて、自分自身の病気の予防や健康の増進に取り組んでいること。
【特定健康診査(メタボ健診)、特定保健指導、予防接種(定期接種、インフルエンザワクチンの予防接種)、定期健康診断(事業主健診)、健康診査(人間ドック、各種健診・検診等)、がん検診】
「セルフメディケーション税控除」対象商品
「セルフメディケーション税控除」の対象となる商品とは、薬局やドラッグストアで購入できる医薬品(OTC医薬品)のすべてというわけではありません。
具体的な商品は厚生労働省のWebサイトに掲載されている医薬品になります。
初期においては医療用医薬品で使われている薬効成分が含まれている、OTC医薬品(薬局やドラッグストアで購入できる医薬品)のみが対象でしたが、3つの症状群(アレルギーの諸症状、かぜの諸症状、関節痛・腰痛・肩こり)の医薬品も2022年1月1日から追加になり、利用がよりしやすくなりました。
もっと手軽で簡単に対象を把握するには、セルフメディケーション税制の対象となる商品のマークを確認してください。
ただし、マークの表示義務はないのでマークがついていないものも生産上の都合等でありえます。
詳しくは薬局・ドラッグストアのスタッフに聞いてみることをおすすめします。
セルフメディケーション税控除の申請方法
この申請には確定申告が必要です。
確定申告というと難しいイメージを持つ方も多くいらっしゃると思いますが、今は税務署に行かなくても自宅のパソコンやスマホから申告も可能になっています。
国税庁ホームページにある「確定申告書等作成コーナー」から申告書を簡単に作成できます。
こちらの申告書を作成し、税控除を受けます。
詳しくは国税庁ホームページをご覧ください。
まとめ セルフメディケーション税控除を理解してお得に使おう
最後に簡単にまとめて終わりです。
ここまでみてきたように「セルフメディケーション税控除」を利用することで、税の控除が受けられるだけでなく、自分の医療費も下げられ、まさに一石二鳥です。
ご自身の健康管理には薬局・ドラッグストアで処方せんなしで購入できる一般用医薬品(OTC医薬品)を賢く使ってみてください。
自分に合った薬局・ドラッグストアで購入できる医薬品選びには、
薬局のお薬.COMをぜひご利用ください。